LINEのトークンエコノミー LINKがdAppsを増やす仕組み

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LINEのトークンエコノミー LINKがdAppsを増やす仕組み

更新日 2020/02/18

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目次
  1. 1. LINK エコシステムの概要
  2. 2. dAppsからユーザー報酬を分配する LINK Alliance
  3. 3. 開発者向けツール  LINK Framework
  4. 4. 貢献度を評価する仕組み LUCAS  
  5. 5. LINKトークンの発行割合
  6. 6. スケーリングの技術 LINEAR Network
  7. 7. 個人的な所感

LINEのグループ会社が発行する「LINK」トークンが2020年4月から日本でも取り扱い可能なりました。Symbol は「LN」です。
日本向けには、LINK Pointが簡易的に提供されていましたが、1LINK Point=500LINEポイント(500円相当)として交換されるようです。

LINEのブロックチェーン「LINK Chain」は、一言でいうと、dAppsプラットフォームです。
現在世界に1億8700万人以上いるLINEユーザーに向けて、LINKトークンを通じて「LINE トークンエコノミー」を構築したいという狙いです。

簡易的なホワイトペーパーはこちらですが、2019年8月にver2.0へアップデートされています。ホワイトペーパーを読んでみると、dAppsを増やすための仕組みやインフレを抑えるエコノミクスなどに大きな特徴があります。
以下に抑えておくべきポイントについてまとめます。

LINK エコシステムの概要

LINE  LINK エコシステムの概要(出典公式ページより)

LINKエコシステムには、次の3つの原則があります。
・貢献度の高いユーザーへの還元
・(過度なインフレなどない)実需に伴った成長
・だれもが使いやすいUX

想定されるdAppsのサービス例としては、コンテンツ販売(動画、音楽)、EC、ゲーム、取引所などです。

dAppsからユーザー報酬を分配する LINK Alliance

LINK Allianceとは、LINK運営からアライアンスに加盟しているdAppsへ、ユーザー報酬のためのLINKトークンを付与する仕組みのことです。
各dAppsが決めた配布基準に従って、ユーザーにLINKが支払われます。

ユーザーが1つのdAppsから1か月で得られるLINKトークンには、上限が決められていますが、ユーザーは多くのdAppsを使えば使うほど、受け取る報酬が多くなります。
暗号通貨の投資家だけでなく、一般ユーザーにウォレットとLINKトークンを広めることが目的です。

dApps開発者がトークンセールを行わないことによって、インフレを抑えネットワーク価値とLINKの価格が比例する狙いがあります。

開発者向けツール  LINK Framework

LINK Frameworkは、dApps開発者向けのツール(API)です。
開発者の利便性とUXの向上が目的です。

開発者向け

LINK Frameworkを使用すれば、LINKベースのdAppsを簡単に開発できます。
スマートコントラクト、ウォレットマネージャー、ブロックエクスプローラーなどの機能を提供しています。
ステーブルコインやNon-Fungible Token (NFT)にも対応する予定です。

UXの向上

従来のWeb やアプリと同じレベルのUXを提供することを目指しています。
LINK FrameworkベースのdAppsでは、LINEアカウントにひもづけてウォレットを管理するため、ユーザーは自分で秘密鍵を管理する必要がありません。

貢献度を評価する仕組み LUCAS  

LUCAS とは、dAppsのエコシステムへの貢献度を評価するシステムのことです。
LINK User Contribution Assessment Systemの略です。
この評価に基づいて、LINK Alliance dAppsが受け取るユーザー報酬用のLINK量が決まります。

LINK Networkが定義するエコシステムの価値基準

以下の指標に基づいて、各LINK Alliance dAppsの貢献度を毎月計算します。
・アクティブなウォレット(ユーザー)の数
・dApps内のLINKのトランザクション量
・ステーキングするLINKの量

Webやアプリではユーザー数がサービスの価値指標になるのと同様に、LINK Networkではウォレットアドレス数を指標として重視しています。
LUCASは、ネットワーク価値に対して、適切な通貨供給量を維持し、過剰なインフレを防ぎます。

LINKトークンの発行割合

LINKの発行上限は、10億です。そのうち、8割がユーザー報酬、2割がLINK運営の予備金として使われます。
LINKの発行は、発行開始から3年間で上限1億LNに制限され、その後は毎年5%ずつ発行していきます。

LINK(LN)のディストリビューション

ユーザー報酬(8億LN)

上述のLUCASに基づいて発行ペースが決まります。
ウォレット数などの指標が急増しても最初の3年の発行ペースは保たれます。
逆にネットワーク価値が成長しない場合、発行ペースは遅くなるように調整されます。

Reserves予備金(2億LN)

LINK運営が運用費用として使います。具体的には、R&D、インフラ、dApp acceleration、LINK Networkのマーケティングなどに使います。
公式から用途が公表された後にのみ発行されます。

スケーリングの技術 LINEAR Network

LINE全体では2億人近くユーザーがいるので、スケーラビリティが問題となります。
LINEAR Networkとは、dAppsごとにチェーンを用意し、全体のTPS(1秒あたりのトランザクション数)向上を図る技術です。

LINE ブロックチェーンのスケーリング技術 LINEAR Networkについて

ルートチェーン(Root chain)とリーフチェーン(Leaf chain)で構成されます。
ルートチェーンでは、LINKを発行し、リーフチェーンのデータを記録します。発行されたLINKは、リーフチェーンに移動します。
リーフチェーンには、dAppsがひもづいています。リーフチェーンから各dAppsへLINKが割り当てられます。
この構成は、スケーラビリティ、負荷分散、柔軟性の点から優れています。

スケーラビリティ

リーフチェーンを追加すれば、上限なく最大TPSを増やすことができます。これにより、dAppsの数が後からどれだけ増えても耐えられます。

負荷分散

1つのアプリでトランザクションが集中しても、他のリーフチェーンでは影響を受けません。
これは、シャーディングと同じ原理です。

柔軟性

リーフチェーンの要件は、ルートチェーンと同じプロトコルを使用することのみです。
各リーフチェーンごとにdAppsに合わせてカスタマイズできます。

個人的な所感

これまでもLINK Networkにユーザーを増やすための動きはしていました。
2018年には、LINE関連会社の取引所BITBOXユーザーへ取引量に応じて少額配布していました。しかしLINEが提供していたdApps は、Wizballや4CASTなどサービス終了しています。

ロードマップを見ると、 LINK NetworkやLINEAR Networkなどの基盤のリリースが終わり、これからdAppsを増やすための施策、LINK AllianceやLINK Frameworkのリリースをやっていくようです。

本当にホワイトペーパー通りに実現されるのであれば、ボラティリティを抑えられ実需が価格が比例するので、中長期の投資に向くと思いました。
ただし、まだ本稼働していないので、そうならない可能性も十分にありえます。



参考URL
ホワイトペーパー
https://link.network/ja/
ホワイトペーパーver2.0
https://link-org.line-apps.com/wp-content/uploads/2019/09/link_whitepaper_en.pdf
LINK Networkの定義するネットワーク価値
https://link.network/notice/?board-id=2058
LINEAR Networkについての詳細
https://speakerdeck.com/line_developers/linear-network-introduction-and-future
LINKチェーン上の取引が見れる "LINK SCAN" 
https://scan.link.network/0x300/main