Filecoin ストレージを貸し借りできる分散型プラットフォーム

ユーティリティトークン Filecoin

Filecoin ストレージを貸し借りできる分散型プラットフォーム

更新日 2020/02/02

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目次
  1. 1. Filecoinとは
  2. 2. 仕組み
  3. 3. Filecoinのトークンモデル
  4. 4. 開発会社 Protocol Labsについて
  5. 5. ICO
  6. 6. トークンアロケーション(持分割合)
  7. 7. まとめ

Filecoinとは

Filecoinは、ユーザー同士でストレージの貸し借りができる分散型ストレージネットワークです。

一般的なクラウドストレージサービスは、DropboxやAWSなどがあります。
既存のクラウドサービスでは価格決定やファイルの検索速度などはサービス管理者に依存します。
Filecoinでは、プラットフォーム上のマーケットでの入札による市場原理を用いて、ストレージのレンタル価格を調整しています。
プロジェクトのゴールとしては、非中央集権なストレージ市場の確立を目指しています。

仕組み

Filecoinのプラットフォームには、2種類のマーケットがあります。
ストレージを貸すユーザーと借りるユーザーをマッチングするストレージマーケットとオフチェーンでファイルを引き出すためのリトリーブマーケットです。

ストレージマーケット

ストレージマーケットはFilecoin上で取引所のように機能します。
利用したいユーザーは、ファイルと保存期間をストレージマーケットに送り、FILトークンを支払います。
同時に、ストレージを貸し出すユーザー(ストレージマイナー)はストレージにファイルを保存する権利を競ります。
両者は、オンチェーンのストレージマーケット上でマッチングされます。
この入札プロセスにより、ストレージ価格を安くできるように設計されています。


Filecoin上でファイルのコピーが作成されます。暗号化され、多くのセグメントに分割されて保存されます。
それぞれのセグメントは、入札したストレージマイナーのところへ送信されます。
分割されたファイルの保存場所は、Filecoinブロックチェーン上のアロケーションテーブルに記録されます。
ファイルを復元して引き出すには、ファイルの秘密鍵が必要です。
そのため、秘密鍵を持つファイル所有者しか保存したファイルを引き出せない仕組みになっています。

リトリーブマーケット

リトリーブマーケットでは、オフチェーン上でファイルを引き出すためのやり取りをします。
ファイルを引き出したいファイル保有者のユーザーとファイル保存場所を検索するマイナー(リトリーブマイナー)がマッチングされます。

ユーザーは、ファイルを引き出すためにFILトークンを支払います。
リトリーブマイナーは、アロケーションテーブルを参照し、分割されたファイルを集めます。最も早く復元できたマイナーのみリワード報酬としてFILトークンを受け取れます。
リトリーブマイナーによって、分割されたファイルが収集され、1つにまとめられると、FILトークンと交換で、アップロード者へ引き渡されます。
ファイルは、アップロード者だけが保有する秘密鍵によって引き出し可能になります。

Filecoinのトークンモデル

Filecoinは、ユーティリティトークンの中のワークトークンに分類されます。

Proof of Strage

ストレージマイナーがストレージを貸し出すためには、最初に担保としてFILトークンを預けなければ(ステーキング)いけません。
そして、ファイルを保存できていることの証明 (Proof of Strage) をして、リワード報酬を受取ります。証明できなければペナルティを支払います。
Proof of Strageは、Proof of ReplicationとProof of Spacetimeという2つのアルゴリズムを組み合わせています。

Proof of Replication

Proof of Replicationは、ファイルが改変されていないことの証明する仕組みです。
セグメントされたファイルと暗号化した値からレスポンスを返し、ファイル所有者が検証します。

Proof of Spacetime

Proof of Spacetimeは、ファイルを保存し続けられていることの証明です。
Proof of Replicationを保存期間中にランダムに繰り返すことによって検証します。マイナーへの支払いは分割払いされ、時間がすぎるとともにブロック報酬を受取ります。
この2つによって、一定期間データが改変されずに保管されていることが証明できます。

ユニークな点

類似のプロジェクトにはStorjやShiacoinがあります。
Storj や Siaはプラットフォーム側で価格をコントロールする一方で、Filecoinは市場価格の入札によって決定します。
この市場は、時間が経つにつれてストレージが安くなるように動機付けられています。
また、リトリーブマーケットはFilecoinにしかありません。

開発会社 Protocol Labsについて

開発会社のProtocol Labs, Inc.は、Juan Benet氏によって2014年5月に創業された企業です。YcombinatorやAngelList の創業者から出資(エクイティ)を受けています。
CEOのJuan Benet氏は、スタンフォード大学でコンピューターサイエンスを専攻し、学士号と修士号を取得した後、モバイルゲーム会社のCTOを勤めています。
IPFSというP2Pの分散型ファイル交換システムも開発しています。
2019年1月時点で、Protocol Labs, Inc.には74 名の従業員が在籍しています。

ICO

2017年7月の1回目のICOでは、約5200万ドル(56億円)調達しました。
a16z、セコイアキャピタル、ウィンクルボスキャピタルなど、150以上の企業や個人が参加しました。
2回目のICOは2017年8月に実施され、約1億4900万ドル(160億円)調達しました。
2100人以上の投資家が参加しました。

FilecoinのICOは、CoinListというICOプラットフォーム上で行われました。
また法令遵守するため、SAFTというICOの契約フォーマットに則っています。
SAFTとは、SEC規制に対応するために、KYCやAMLなどを有価証券販売の条件を満たした契約スキームのことです。
そのため、SECが定義した適格投資家(一定以上の資産や収入がある投資家)のみがICOに参加可能でした。
CoinListやSAFTの仕組みは、Protocol LabsがAngelList社やCooley社と協力して作りました。

トークンアロケーション(持分割合)

FILトークンは、以下のような持分割合になります。

70%は、マイナーの報酬として配布します。
15%は、Protocol Labs, Inc.が保有します。 
10%は、ICOで購入した投資家が保有します。
5%は、Filecoin Foundation(財団)が保有します。

まとめ

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